FC2ブログ

AIにハグしちゃった男

すると、また、どこからか先程ヒントをくれた女性が現れた。
「ベビードラゴンのすぐ横の櫓(やぐら)、ゲリラ豪雨。」
そう一言いうと、また、姿が見えなくなる。
「櫓?ゲリラ豪雨?」
 (なんちゅーヒント何だろう…)
そんなことを考えながら和彦は櫓の上を見た。
櫓の上のには大きな桶が乗っていて、その桶から水滴が垂れているのを見た。
「あ、そっかぁ。
 ターニャ、ベビードラゴンの傍に立っている櫓の上の大きな桶を打ち抜けるか?」
ターニャがラウンドイーグルの照準を櫓の上のタライに向けると、破壊力が70%を示していた。
(70%あれば、打ち抜けるだろう)
「はい、マスター。
 大丈夫です。」
「よーし。
 たぶん桶を打ち抜くと中の水がベビードラゴンにかかり、暫く、火の玉は出せないはずだから、その間に銃撃し、やっつける。」
「はい、マスター。」
ターニャは、自信満々に頷く。
「よし、ゴー。」
そういうと、ターニャは立ち上がり、立て続けに3発ほど櫓の上のタライを銃撃する。
和彦の想った通り、その中は水で満たされており、壊れた桶から水が勢いよくベビードラゴンの頭に滝のように降り注ぐ。
ベビードラゴンは、口を開けてターニャに火の玉を吐き出そうとするが、水で火の玉が出なかった。
その隙に、ターニャはラウンドイーグルの照準をベビードラゴンに向ける。
破壊力は100%を指示していた。
ターニャは、今度は、ベビードラゴンに向け5発ほど連射する。
銃弾はすべてベビードラゴンに吸い込まれ、ベビードラゴンは消滅した。

「よっしゃー!」
和彦が歓喜の声を上げると、ターニャは和彦の方に振り返り、万遍の笑みを返した。
「ごくろうさま。
 じゃあ、欠片を拾って、帰って来て。」
「はい、マスター。」
そういうと、ターニャは、ベビードラゴンの居たあたりまで進み、光り輝く欠片を拾い上げた。
「ステージ1クリアーです。
 欠片と、ゴールドが12000程、手に入りました。
 好調ですね。」
エイミーが微笑みながら和彦を称賛するように声をかけた。
ガチャっと音がし、ステージ1と書かれているドアの向こうからターニャが戻ってくる。
「ご苦労様。」
「ただいまです…。
 きゃっ!」
和彦は興奮してターニャをハグした。
腕の中でターニャはもじもじしていたが、温かく、いい香りがした。
マスター!
 規律違反です!!
 ターニャも、なに赤い顔して恥ずかしがっているの?!
 ……
 …
 え、ええー!
 なんで赤い顔して恥ずかしがっているの??
 なんで?
 なんでぇ~?」
エイミーはAIのターニャの反応を理解できずにパニックに陥っていた。
「だって、そういうプログラムは、ないはずなのに…」
ターニャはぶつぶつ言っているエイミーを後目に、微笑みながら手にした欠片を和彦に手渡した。
「これが、そうなのか。
 何か鏡みたいだな。」
渡された欠片は、半身が鏡のようにきれいで、その反対は何か細工が施してあるようにごつごつしていた。
「ね、エイミー?」
和彦はエイミーの目の前に欠片を差し出した。
「は、はい!
もとは神鏡といって神聖なもので、御神体でもあります。」
エイミーはパニックから抜け出せておらず、和彦がターニャにハグしたことは、すでにどうでもいいかのように説明した。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

電脳子猫@委員会

Author:電脳子猫@委員会
エロ、グロ、怖いのは苦手。
時代劇や明るくちょっとエッチなSF好きのコンピュータエンジニアです。
どこかで読んだこと、見たことがある?
そんなことも随所に出て来るかと思いますが、それもお楽しみとして。
あくまでもオリジナル小説を目指します。

電猫カレンダー
10 | 2018/11 | 12
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
よろしくお願いします

FC2Blog Ranking

委員会に訪問された方
電猫お絵描帳
検索フォーム
リンク