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チェンジしますか?

「でも、じゃあ、ゲームの度にコンシェルジュは変わるの?」
和彦は違う質問を投げかけた。
「え?」
「だって、エイミーが人間なら、僕がいつゲームに入って来るかわからないじゃない。
 それに、エイミーがご飯を食べている時やお風呂に入っている時だったらどうするの?」
(お風呂…、まさか、裸で出て来る?)
「来ません!!」
にやけた顔をした和彦に、エイミーはピシっと否定した。
「あ、ごめんなさい。
(今日は何度、ごめんしたっけ…。)
 だから、エイミーの都合が悪い時に、僕がゲームに入ってきたら他の人が順に担当するんじゃない?」
「いえいえ、コンシュルジュはテレフォンオペレーターじゃないですよ。
 最初に申し上げたように、マスターがこの世界で何をするか、しっかり記録させていただくため、コンシェルジュは変わりません。
 ただし、マスターから変更の依頼があった場合や、私が体調を悪くし参加できない時は、その時は違うものがコンシェルジュを担当します。
 どうします?
 担当を変更しますか?」
エイミーは、淡々と話した。
「いや、エイミーのままで!」
和彦は、力強く答えた。
「わかりました。」
そういうと、エイミーは恭しくお辞儀をした。

「でも、どうやって僕がゲームに入ってくるのがわかるの?
 それに、入ってこない時は何をしているの?」
和彦は、不思議で仕方なかった。
「まあまあ、マスター。
 それは企業秘密、ひ、み、つ、ですわ。」
そう言ってエイミーは微笑みながらウィンクをして見せた。
(う、可愛い…)
和彦は、労働時間は?残業手当、休日手当、深夜手当は?福利厚生は?お給料は?と聞きたいことは山積みだったが、それ以上詮索するのを止めにした。
(賢明です、マスター)
和彦は、思わずターニャを見たが、ターニャは知らん顔して、明後日の方を見ていた。

「では、次のステージに行きますか?」
エイミーのセリフに、和彦は“はっ”としてターニャの怪我を見た。
するとターニャの左肩の傷は既に無くなっていて、服に滲んだ血も跡かたもなかった。
「ターニャは、リフレッシュしていますので、問題ありません。」
エイミーが和彦を気遣って言ったが、和彦は気になって仕方なかった。
「ターニャ、大丈夫なのか?」
和彦の問いかけに、ターニャは黙って頷いた。
「じゃあ、ターニャ、ステージ2へ。」
エイミーの声に、ターニャはだまって頷き、ステージ2と書かれたドアを開け、部屋を出て行った。
甘い良い香りを残して。
その時、やっと和彦は手当をしていた時に感じたターニャの腕の柔らかさ、温かさを思い出したように、じっと自分の手を見つめた。
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No title

>あはははは。
>今回もお話し「チェンジしますか」で解決ですね(笑)

むむむ、これはもしや
ライブドアの「想定の範囲内」てヤツですか!(◎_◎;)





>和彦は、不思議で仕方なかった。

確かに、メッチャ不思議ですばい
しかし、ここにまた
ある仮説を立てれば

ズバリ『赤毛連盟』ですね(-。-)y-゜゜゜
(オジサンが、むかし読んだ子供向けは、赤毛クラブでした)




そう、小日向さんがゲームに没頭いているうちに
せっせと地下道を掘っているに違いない!




>和彦は、労働時間は?残業手当、休日手当、深夜手当は?
>福利厚生は?お給料は?と聞きたいことは山積みだったが

フフフ、一番聞きたいのは
「彼氏は?」ですよね( ̄▽ ̄)

プロフィール

電脳子猫@委員会

Author:電脳子猫@委員会
エロ、グロ、怖いのは苦手。
時代劇や明るくちょっとエッチなSF好きのコンピュータエンジニアです。
どこかで読んだこと、見たことがある?
そんなことも随所に出て来るかと思いますが、それもお楽しみとして。
あくまでもオリジナル小説を目指します。

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