近っ!

そうこう話しているうちに、レーダーのゴブリンがターニャに近づいてきていた。
「マスター、ゴブリンが線の中に入って来ましたので、モニターを広範囲にすると、全体が見渡せます。」
「わかった。」
和彦はモニターに指を広げる仕草をして、尺度を大きくした。
モニターはより高度なところから映し出しているように、ゴブリンとターニャを映し出していた。

ゴブリンは器用に岩から岩に飛び移り、ターニャに気づかれないように近づいていた。
「ターニャ、右前方にゴブリンがいるけど見えないか?」
「はい、マスター。
 ここからだと岩が邪魔して見えません。」
「少し左に寄って、今言った方向を見て。
 そうすると、見えてくるはずだから。」
「はい、マスター。」
ターニャは、感情のない声で答え、和彦に言われたとおり左に寄った。

「マスター、少し遠いいですが見えました。」
「じゃあ、打ち方用意して。」
「はい、マスター。」
そう言うとターニャは腰を落とし、シューティングポーズを構えた。

「マスター、ターニャのアタックポイントに注意してくださいね。
 今回は回復のアイテムも、回復系の仲間もいませんので、無駄玉を撃たせると、最後まで持ちませんよ。
 それに、あまり遠くだと、威力が落ちます。」
「なるほど。」
モニターを見ると、ターニャの持つ銃のところにパーセントが表示され、それが、ゴブリンが近づけば近づくほど大きくなっていった。

「その数字が100で、100%の破壊力を出します。
 今だと、50を切っていますね。
 今撃っても、ダメージはそんなに与えられません。
 もう少し待った方が良いです。」
エイミーが横からアドバイスした。
「…。」
和彦は背中に柔らかいものが触れるのを感じた。
エイミーは、和彦にアドバイスするのに夢中になって、和彦の背中に自分の胸が触れているのに気づかなかったらしい。
そして、エイミーは同じようにモニターに覗き込んで来ているので顔が和彦の顔のすぐ横に来ていた。
(エイミーって、肌がきれいだな。
 それに温かく、胸も柔らかく、そして、なんていい香り…)
和彦は横目でエイミーの横顔を見て目を細めた。
「あっ!
 マスター、ごめんなさい。
 お邪魔でしたね。」
エイミーは和彦に近づき過ぎているのを認識してか、そう言って、和彦から少し離れた。
(え?
 い、いや、そんなことないんだけどな。)
和彦はそんなことを口に出すことが出来ず、情けない顔をしていた。
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電脳子猫@委員会

Author:電脳子猫@委員会
エロ、グロ、怖いのは苦手。
時代劇や明るくちょっとエッチなSF好きのコンピュータエンジニアです。
どこかで読んだこと、見たことがある?
そんなことも随所に出て来るかと思いますが、それもお楽しみとして。
あくまでもオリジナル小説を目指します。

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